手術室でも医局でもない、
外科系医師に開かれたオンラインでの研鑽場所

金沢大学整形外科教授 土屋弘行先生

独自の視点と卓越した才能を持ち、それぞれの分野の最前線で活躍する医療界のリーダーたち。彼らはどんな道を歩み、現在の活躍に至ったのか。連載「リーダーの履歴書」では、注目すべきリーダーたちがアウトプットしてきた論文を紹介しながら、彼らの思考の源泉に触れていく。
今回の「リーダーの履歴書」には、金沢大学整形外科教授 土屋弘行先生にご登場いただきます。

#01 大学院での研究とウィーン大学留学

骨肉腫の患肢温存を目指して

整形外科入局当初から骨軟部腫瘍を専門に志した土屋先生。当時の骨肉腫に対しての手術治療では切離断術が行われることが多く、機能や外観が損なわれることが多い時代でした。大学院でのカフェイン併用化学療法の研究、そして骨延長術の導入。他分野の知見を活かして、患肢温存を目指していきます。

#02 液体窒素処理腫瘍骨移植の開発

臨床課題からの基礎研究、そして臨床応用

骨肉腫に対して腫瘍用人工関節がメインであった時代に生物学的再建手術を目指した土屋先生。ある時、腫瘍骨に液体窒素処理をして患肢を再建するアイデアを得ます。それは世界で誰もやっていない治療でした。そこから基礎研究と臨床応用を推し進め、先進医療となり、ついに保険収載に繋がります。

#03 チタンに対するヨード抗菌コーティングの開発

アイデアを実用化させるために大切な3つのこと

感染を制圧する抗菌インプラント開発のために、チタン表面をヨウ素加工する技術の研究をすすめる土屋先生。千葉工業大学、北陸のメッキ工場、そして大学発のベンチャー企業を巻き込んで実用化を目指します。多くのアイデアを実用化へ向けて挑戦してきた土屋先生に伺う、独創的なものを実用化させるのに大切なこととは?

こちらの記事は2021年2月にQuotomyで掲載したものの転載です。